利用者保護の仕組みと限界
- 執筆
- CRYPTO PORT 編集部
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結論
登録を受けた事業者を使うことには意味があります。説明義務や顧客資産の分別管理といった枠組みの下に入るためです。一方で、暗号資産の取引にクーリングオフは適用されず、価格の下落による損失が補償されることもありません。無登録業者を使えば、この最低限の枠組みからも外れます。
要点
- 登録事業者には説明義務や顧客資産の分別管理が課されている
- 暗号資産の取引にクーリングオフは適用されない
- 価格の下落による損失は誰も補償しない
- 無登録業者との取引は、返金を求める手段がほとんど残らない
定義
暗号資産の利用者に対して制度上用意されている保護の内容と、その及ばない範囲のこと。登録事業者の義務、クーリングオフの不適用、損失補償の不存在が中心になります。
登録事業者を使う意味は、義務を負った相手と取引できることにあります。リスクの説明、広告表示の規律、顧客から預かった資産を自社の資産と分けて管理すること、苦情への対応窓口の設置といった枠組みの中に入ります。何か問題が起きたときに、どこに申し出ればよいかがはっきりしている点は実務上大きな違いです。
ただし、この枠組みには明確な限界があります。第一に、クーリングオフは適用されません。訪問販売などで一定期間内に無条件で契約を解除できる仕組みは、暗号資産の売買には及びません。買ったあとで「やはりやめる」として購入額を返してもらうことはできません。第二に、価格の下落による損失は保護の対象外です。これは制度の不備ではなく、価格変動を前提とした資産だからです。
無登録業者との取引は、この最低限の枠組みの外側にあります。SNSやマッチングアプリで知り合った相手に勧められた取引所、日本語で運営されているが金融庁の一覧にない事業者、こうした相手に送金した資産は、多くの場合戻りません。相手の所在も法人格も確認できないため、請求する先そのものが存在しないことがあります。
実際の被害相談では、出金しようとすると「税金」「保証金」と称して追加の入金を求められる手口が繰り返し報告されています。入金しても出金はできません。おかしいと感じた時点で追加の送金を止め、消費生活センターや警察の相談窓口に相談してください。
注意点
- · 暗号資産の売買にクーリングオフは適用されません
- · 出金のために追加の入金を求められたら、その時点で詐欺を疑ってください
- · 金融庁の登録一覧にない事業者との取引は避けてください
よくある質問
だまされて送金してしまった場合、取り戻せますか?
ブロックチェーン上の送金は取り消せないため、取り戻せないことが多いのが実情です。それでも、被害の拡大を防ぐために、速やかに警察と消費生活センターに相談し、利用した事業者にも連絡してください。