「取り戻せる」と持ちかける相手を疑う
- 執筆
- CRYPTO PORT 編集部
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結論
一度被害に遭った人を狙い、「資産を取り戻せる」と持ちかける二次被害の詐欺があります。前払いの費用を求める相手は、例外なく詐欺だと考えてください。被害の記録は公開されているため、あなたが被害者であることは相手に筒抜けです。
要点
- 前払いの「着手金」「手数料」「税金」を求めてくる時点で詐欺
- ブロックチェーンは公開台帳。被害の事実は誰でも確認でき、標的リストになる
- 「ハッカー」「ホワイトハッカー」「回収専門」を名乗るDMは応じない
- シードフレーズ・秘密鍵を求められたら、その相手は確実に詐欺
定義
すでに暗号資産の被害に遭った人に接触し、「資産を回収できる」と称して費用を前払いさせる、または鍵を聞き出す二次被害型の詐欺。
被害に遭った直後は、なんとかして取り戻したいという気持ちが強くなります。この心理状態を狙うのが復旧詐欺です。手口の起点は、あなた自身が被害を公開した瞬間であることが多い。SNSやフォーラムに「資産を抜かれました」と投稿すると、数分から数時間のうちに、複数の「回収の専門家」からDMが届きます。ブロックチェーンが公開台帳である以上、被害のあった取引は誰でも追跡できるため、投稿しなくても標的にされることがあります。
彼らの名乗り方には型があります。「ホワイトハッカー」「ブロックチェーン捜査の専門家」「元取引所のセキュリティ担当」「法律事務所の調査部門」。実績として、他の被害者の感謝のコメントや、回収成功のスクリーンショットを見せてきますが、これらはすべて作れます。中には、公的機関や実在する企業の名前を無断で使う例もあります。
判定基準は一つで足ります。作業の前に金銭を求めるかどうかです。「調査料」「着手金」「ガス代」「スマートコントラクトの解除費用」「回収した資産にかかる税金の前払い」。名目は変わりますが、構造は同じです。払うと、次はもっと大きな額を要求されるか、そのまま連絡が取れなくなります。そして、シードフレーズや秘密鍵、ウォレットへの接続を求めてくる場合は、回収どころか残りの資産も奪う意図です。
現実として、自己管理ウォレットから送信された資産を第三者が技術的に取り戻す方法はありません。送信済みの取引は取り消せず、攻撃者のアドレスの鍵を誰かが持っているわけでもありません。可能性があるのは、資産が取引所などの事業者に流入し、その事業者が法執行機関の要請に基づいて凍結する場合だけです。この経路は、警察や取引所を通じて進むものであり、DMを送ってくる個人が扱うものではありません。被害の直後こそ、新しい相手に連絡を取るのではなく、記録を整えて公的な窓口に相談する側へ進んでください。
注意点
- · 前払いを求める回収の申し出は、例外なく詐欺です
- · 回収の実績として示されるスクリーンショットや第三者の証言は、すべて作成できます
- · 被害額・ウォレットアドレス・取引ハッシュを公開の場に書くと、標的にされやすくなります
よくある質問
相手が「成功報酬のみ」と言っています。それなら安全ですか?
安全ではありません。成功報酬を掲げたうえで、途中から「ガス代だけ立て替えてほしい」「解除に必要な手数料が発生した」と切り替える型があります。また、ウォレットへの接続や鍵の開示を求められた時点で、残っている資産が狙われています。