分散が効かない場面を知る
- 執筆
- CRYPTO PORT 編集部
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- 6 分
結論
暗号資産は、銘柄が異なっても同じ方向に動きやすい傾向があります。複数の銘柄を持っていても、市場全体が下がる局面では損失を防げません。本記事は特定の銘柄や組み合わせを推奨するものではなく、将来の値動きの関係について予測するものでもありません。
要点
- 暗号資産同士は値動きが連動しやすく、株式と債券のような関係は期待しにくい
- 連動の強さは一定ではなく、市場が荒れている局面ほど強まる傾向が指摘されている
- 分散が効くのは個別の問題に対してであり、市場全体の下落には効かない
- 過去の連動の度合いは、将来も同じである保証にはならない
定義
複数の資産の価格が、どの程度同じ方向に動く傾向があるかを示す関係。相関と呼ばれます。
分散投資という考え方は、値動きの性質が異なる資産を組み合わせることで、全体の振れ幅を抑えることを前提にしています。一方が下がるときにもう一方が下がりにくいという関係があって初めて成り立つ仕組みです。ところが暗号資産の中では、この前提が成り立ちにくいのが実情です。用途も設計も異なる銘柄が、実際にはほぼ同じタイミングで上下することが繰り返し観察されています。
理由の一つは、多くの銘柄が同じ投資家層・同じ取引所・同じ資金の流れを共有していることです。市場全体への関心が高まれば広く買われ、リスクを避ける動きが出れば広く売られます。個々のプロジェクトの進捗より、市場全体の資金の出入りのほうが短期の値動きを支配しやすい構造があります。銘柄を10種類に分けても、資金の出入りという一つの要因に対しては分散になっていません。
さらに厄介なのは、連動の強さが一定ではない点です。平時にはある程度ばらけて見えていた値動きが、市場が急落する局面では一斉に同じ方向へ揃う、という傾向が指摘されています。つまり、分散に最も期待したい場面でこそ、分散が効きにくくなるということです。平時のデータを見て「この組み合わせは連動していない」と判断しても、有事に同じとは限りません。
ここから導けるのは、限定的な結論だけです。分散は、特定の銘柄に固有の問題(開発の停止、発行体の不正、その銘柄に対する規制など)の影響を薄める役には立ちます。しかし市場全体が下がる局面での損失は防げません。この区別を曖昧にしたまま「分散しているから大丈夫」と考えると、実際の下落局面で想定と現実が食い違います。当サイトは特定の組み合わせを推奨せず、将来の相関についても見通しを述べません。
注意点
- · 本記事は投資助言ではなく、特定の銘柄・組み合わせを推奨するものではありません
- · 銘柄を分散しても、市場全体が下落する局面での損失は防げません
- · 過去に観測された値動きの関係は、将来も同様であることを保証しません
よくある質問
ステーブルコインを混ぜれば連動を弱められますか?
価格が固定されるよう設計された資産には値動きの連動が生じにくい一方、発行体・裏付け資産・償還の可否といった別の種類のリスクが加わります。連動が弱いことは安全を意味しません。