データ可用性(DA)とは
- 執筆
- CRYPTO PORT 編集部
- 公開日
- 更新日
- 読了目安
- 6 分
結論
データ可用性とは、ブロックに含まれる取引データが実際に公開され、誰でも取得できる状態にあることを指します。データが手に入らなければ、第三者は状態を再計算することも不正を指摘することもできません。ロールアップの安全性は、どこにデータを置いているかで大きく変わります。
要点
- 取引データが公開され誰でも取得できる状態のこと
- データが無ければ不正の指摘も状態の再現もできない
- レイヤー1に置くか外部に置くかで安全性が変わる
- データの正しさではなく入手できるかを問う概念
定義
ブロックの内容を再現するために必要な取引データが実際に公開され、第三者が取得できる状態にあること。データの正しさではなく、入手可能性を問う概念。
ロールアップは取引の実行をレイヤー2で行い、結果だけをレイヤー1に記録します。このとき元の取引データが公開されていないと、利用者は自分の残高を自力で計算し直せず、運営が誤った状態を主張しても誰も反証できません。データ可用性は、この「検証する権利」を成立させるための前提条件です。
データをどこに置くかで呼び方が変わります。取引データをレイヤー1に投稿するものがロールアップ、レイヤー1の外にある委員会や別チェーンに置くものがバリディアムやオプティミアムと呼ばれます。後者はコストが下がる代わりに、データを保持する主体が公開を拒めば資産を引き出せなくなる余地が残ります。
イーサリアムではEIP-4844で導入されたブロブが、ロールアップ向けのデータ置き場として使われています。ブロブは一定期間が過ぎるとノードから破棄される設計で、恒久保存ではありません。長期の履歴が必要な場合は、誰かが別途アーカイブを持っている必要があります。
データ可用性サンプリングは、ブロック全体をダウンロードせずに、ランダムな断片を何度も要求して「全部公開されている」ことを高い確率で確かめる手法です。軽量なノードでも検証に参加できるようにするための技術で、消失訂正符号と組み合わせて使われます。
注意点
- · データを外部に預ける設計では、その運営者が公開を止めると出金できなくなる場合がある
- · 「ロールアップ」を名乗っていてもデータをレイヤー1に置いていない構成があり、資料で確認が必要
- · ブロブは一定期間で破棄されるため、古い取引データが常に残っているとは限らない