Worldcoin(ワールドコイン/WLD)とは
- 執筆
- CRYPTO PORT 編集部
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結論
Worldcoinは、生体認証によって「その人が人間であり、一人しか登録していない」ことを証明する仕組みを作ろうとするプロジェクトです。2023年7月に公開され、Orbという専用機器で虹彩を読み取って識別子を発行します。生体情報を扱うため、複数の国で規制当局の調査や停止命令の対象となってきました。
要点
- 同じ人物の重複登録を防ぐ「人間性の証明」を目的としている
- 虹彩を専用機器で読み取り、その特徴からIDを生成する
- 照合にはゼロ知識証明を用い、IDと利用先を結びつけない設計を掲げる
- 生体情報の扱いをめぐり、複数の国で規制上の措置が取られている
定義
虹彩の生体情報から一意の識別子を発行し、オンライン上で「重複しない一人の人間である」ことを証明できるようにすることを目指すプロジェクトとそのトークン。
Worldcoinが掲げる課題は、生成AIの普及によって、オンラインで相手が人間かどうかを判別することが難しくなっているという点です。一人一票の投票、支援金の配布、サービスの不正利用防止など、「同じ人が複数のアカウントを持っていないこと」を前提とする仕組みは、本人確認なしには成立しません。既存の解決策は政府発行の身分証に依存しますが、世界には身分証を持たない人が多数います。
提案された方法は、虹彩の模様から一意の値を計算し、それが未登録であることを確認したうえでWorld IDという識別子を発行するというものです。読み取りには専用の球体型機器(Orb)を使います。以後、対応サービスで「一人の人間であること」を証明する際には、ゼロ知識証明を使い、どのIDかを明かさずに検証できるとされています。プロジェクトはSam Altman氏らが共同で設立したTools for Humanityが開発を主導しています。
2024年には、イーサリアムのレイヤー2であるWorld Chainが稼働し、World IDを持つ利用者に手数料の優遇枠を与える仕組みなどが導入されました。WLDトークンは、対象地域の登録者へ配布される形で流通しています。
最大の論点は生体情報の扱いです。スペイン、ポルトガル、香港、ケニア、インドネシア、ブラジルなど複数の国と地域で、データ保護当局が調査を行い、収集の停止や事業の禁止を命じた事例があります。同意の取り方や未成年の登録、データの削除可能性が主な争点です。日本を含め、利用可能かどうかは居住地の規制に依存します。
注意点
- · 虹彩という取り替えのきかない生体情報を提供する行為であり、一度の登録が長期にわたる影響を持ちうる
- · 複数の国でデータ保護当局による調査・停止命令の対象となっており、利用可否と法的扱いが地域によって異なる
- · トークンの配布が登録の誘因となる構造には、対価を伴う生体情報の収集として批判がある
よくある質問
虹彩の画像は保存されるのですか?
プロジェクトは、画像を端末上で処理して破棄し、算出した値のみを扱うと説明しています。ただし各国の当局はその実装と同意取得の妥当性を個別に検証しており、判断は地域によって異なります。