Oasis(オアシス / ROSE)とは
- 執筆
- CRYPTO PORT 編集部
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結論
Oasisは、スマートコントラクトの入力や状態を秘匿したまま実行できることを主眼に設計されたブロックチェーンです。合意形成を担う層と、計算を実行する層を分離し、後者にハードウェアの隔離実行環境を用いることで秘匿性を確保します。ROSEは手数料の支払いとステーキングに使われます。
要点
- 合意形成層と実行層(ParaTime)を分離した構成を採る
- Sapphireと呼ばれる実行層では、EVM互換のまま入力や状態を秘匿できる
- 秘匿はTEEというハードウェアの隔離実行環境に依存している
- 秘匿を必要としない用途向けに、通常の公開実行層も併設されている
定義
実行層に隔離実行環境を用いることで、スマートコントラクトの入力と状態を秘匿できるようにしたレイヤー1ブロックチェーン。
一般的なブロックチェーンでは、取引の内容もコントラクトの状態もすべて公開されます。透明性の利点がある一方で、入札額、信用情報、医療データのように、処理はしたいが中身は見せたくない用途では使えません。Oasisが取り組んでいるのはこの制約です。
構成は二層に分かれます。合意形成層はブロックの順序と確定だけを扱い、実際の計算はParaTimeと呼ばれる実行層で行われます。実行層は目的別に複数存在し、用途に応じて秘匿型と公開型を選べます。この分離により、計算が重い処理が合意形成の速度に直接影響しにくくなります。
秘匿を担う実行層Sapphireでは、EVM互換のコントラクトを動かしながら、入力データとコントラクトの状態を暗号化した状態で扱います。復号と実行はTEEと呼ばれるプロセッサ内の隔離領域で行われ、外部からは結果だけが見える形になります。開発者はSolidityで書きつつ、どの値を秘匿するかを指定します。
この方式の前提は、TEEを提供するハードウェアが信頼できることです。過去にTEEの実装に対する攻撃手法が学術的に報告されており、秘匿性はソフトウェアだけでなくハードウェアベンダーへの信頼にも依存します。設計上の性質として理解しておく必要があります。
注意点
- · 秘匿性はTEEというハードウェア機能に依存しており、その実装に対する攻撃が研究として報告された例がある
- · 公開型と秘匿型の実行層で挙動が異なるため、同じコントラクトでも移す際に確認が必要
- · 秘匿された取引は外部から検証できないため、監査やトラブル時の追跡は通常のチェーンより難しい
よくある質問
取引内容が完全に秘密になるのですか?
秘匿されるのは実行層の入力とコントラクトの状態で、取引が行われたという事実や手数料の支払いは記録されます。また秘匿の強度はハードウェアの信頼性に依存します。