Ethena(エセナ/ENA)とは
- 執筆
- CRYPTO PORT 編集部
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結論
Ethenaは、暗号資産を担保にドル建ての合成資産USDeを発行するプロトコルで、2024年に稼働しました。担保となる資産を保有しつつ、同額のショートポジションを先物で建てることで価格変動を打ち消す「デルタニュートラル」という手法を使います。ENAはこのプロトコルのガバナンストークンです。
要点
- USDeは銀行預金に裏付けられたステーブルコインではなく、デリバティブでヘッジした合成資産
- 収益源は先物のファンディングレートと、担保に用いるステーキング報酬
- 担保とポジションの管理には中央集権型取引所と外部カストディが関与する
- ENAはプロトコルの意思決定に用いられるガバナンストークン
定義
暗号資産の現物保有と先物のショートを組み合わせて価格変動を相殺し、ドル建ての価値を保とうとする合成資産USDeを発行するプロトコル。
既存のドル連動型ステーブルコインの多くは、発行体が銀行に預けたドルや国債を裏付けにしています。この構造は銀行口座と発行体への依存を伴います。Ethenaは、裏付けを暗号資産のまま保ちながらドル建ての価値を維持できないか、という発想から設計されました。
手法はデルタニュートラルと呼ばれます。たとえばETHを担保として預かった場合、同じ数量のETHの無期限先物をショートします。ETHの価格が下がれば現物の評価は減りますがショートの利益がそれを埋め、逆も同様です。結果として、担保全体のドル建て価値がほぼ一定に保たれます。
USDeを預けて得られるsUSDeには利回りが付きます。原資は、無期限先物のロング側がショート側に支払うファンディングレートと、担保に用いるステーキング由来の報酬です。どちらも市場環境によって変動し、ファンディングレートはマイナスに転じることもあります。
ポジションは中央集権型取引所で建てられ、担保は取引所に直接置かず、外部のカストディアンが保管したうえで取引所に証拠金として認識させる方式が採られています。取引所の破綻リスクを抑える設計ですが、カストディアンと取引所への依存が残ります。
注意点
- · ファンディングレートがマイナスに続くと、ヘッジの維持コストが収益を上回る局面が生じる
- · USDeは法定通貨の裏付けを持たないため、一般的なステーブルコインと同じものとして扱うべきではない
- · 取引所・カストディアンという中央集権的な主体に依存しており、その停止や破綻はプロトコル全体に影響する
よくある質問
USDeは他のステーブルコインと同じですか?
違います。裏付けが銀行預金や国債ではなく、暗号資産とデリバティブのポジションの組み合わせであるため、価値を保つ仕組みも、崩れるときの原因もまったく異なります。