不正な取引を見つけたとき
- 執筆
- CRYPTO PORT 編集部
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- 7 分
結論
身に覚えのない出金や取引を見つけたら、速さが全てです。まだ残っている資産を守ることを最優先に、取引所なら口座の凍結依頼、ウォレットなら安全な新しいウォレットへの退避を行います。そのうえで記録を保全し、公式窓口と警察のサイバー犯罪相談窓口に相談します。失われた資産が戻る保証はありません。
要点
- 最優先は残っている資産の保全。原因究明はその後
- 取引所なら公式窓口から口座の利用停止を依頼する
- ウォレットが侵害された疑いがあるなら、同じシードフレーズを使い続けない
- チェーン上に出た送金は取り消せない。戻る前提で動かない
定義
自分が指示していない出金・送金・取引が履歴に記録されている状態のこと。認証情報の漏洩、端末の侵害、不用意に与えた承認などが原因となります。
最初の数分でやることは、原因の特定ではなく遮断です。取引所の口座であれば、公式アプリまたは自分のブックマークから公式サイトにログインし、サポート窓口から不正アクセスの疑いを伝えて口座の利用停止を依頼してください。あわせて、可能であればパスワードの変更と、登録されている出金先アドレスやAPI鍵の確認・削除を行います。ログインできない場合は、その旨を伝えて連絡します。
自分で管理するウォレットの場合は考え方が変わります。秘密鍵やシードフレーズが漏れている可能性がある以上、そのウォレットは今後も安全ではありません。新しいウォレットを、できれば侵害された可能性のない別の端末で作成し、残っている資産をそちらへ移してください。ハードウェアウォレットが手元にあるなら、それを移転先にするのが安全です。移した先で、以前のシードフレーズは二度と使わないでください。
同時に、記録を保全します。トランザクションID、日時、数量、送金先アドレス、履歴画面のスクリーンショット、届いた通知メール。これらは相談や被害申告の際に必要になります。アプリの再インストールや履歴の削除をする前に、必ず保存してください。
そのうえで、原因を洗います。フィッシングサイトでログイン情報を入力していないか。見知らぬサイトにウォレットを接続していないか。過去に与えた承認(アプルーブ)が残っていないか。端末にマルウェアが入っていないか。メールアカウント自体が乗っ取られていないか。承認の確認と取り消しは「トークン承認の取り消し方」で扱っています。原因を潰さずに資産を戻すと、同じことが繰り返されます。
相談先は、まず利用していた事業者の公式サポートです。国内であれば、警察のサイバー犯罪相談窓口が各都道府県のサイトに案内されており、消費生活センターでも相談を受け付けています。相談の進め方は「どこに相談すればいいか」でまとめています。ここで最も強く言っておきたいのは、SNSやコメント欄に被害を書き込むと、必ず「資金を追跡して取り戻せる」と名乗る相手が寄ってくるということです。これは全て詐欺で、被害者を狙った二次被害が非常に多く報告されています。
注意点
- · 「資金を追跡して取り戻します」と名乗る業者・個人、ホワイトハッカーを自称する相手はすべて詐欺です。前払い金とシードフレーズを狙われます
- · 侵害された可能性のあるシードフレーズを使い続けないでください。資産を戻しても再び抜かれます
- · サポートを名乗る相手に画面共有や遠隔操作を許可しないでください。正規のサポートが求めることはありません
よくある質問
送金先のアドレスは分かっています。取り戻せますか?
アドレスが分かっても、チェーン上の送金を取り消す手段はありません。宛先が取引所の管理アドレスである場合に限り、公的機関を通じた手続きの中で凍結が検討される余地がありますが、保証はありません。自力で交渉しようとせず、正規の窓口に記録を提出してください。