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中級者税金と安全対策

暗号資産の税務でよくある誤解

執筆
CRYPTO PORT 編集部
公開日
更新日
読了目安
7 分

結論

暗号資産の税務では、「円に戻さなければ関係ない」「交換は非課税」「海外取引所なら申告不要」といった誤解が広く見られます。いずれも制度の枠組みと合いません。誤解したまま申告すると、後から修正が必要になり負担が増えます。正しい枠組みは国税庁の案内で確認し、判断は税理士にご相談ください。

要点

  • 「含み益に課税される」という誤解と、「円に戻すまで何も起きない」という誤解は別物
  • 暗号資産同士の交換は課税されないという理解は誤り
  • 海外取引所やDEXなら申告不要という理解は誤り
  • 誤解を前提に申告すると、後から修正が必要になり負担が増える

定義

暗号資産の課税について広く見られる誤った理解と、それが制度の枠組みとどう食い違っているかを整理したもの。

まず、方向の違う二つの誤解があります。一つは「保有しているだけで値上がりした分にも課税される」という誤解です。個人の申告では、単に保有しているだけの含み益は、それ自体が直ちに課税の対象になるものではありません。売却・交換・決済といった出来事があって初めて損益が確定するのが基本の枠組みです。もう一つは、その逆で「日本円に戻すまでは何も起きない」という誤解です。こちらも誤りで、円を経由しない取引でも損益は確定しえます。この二つは混同されがちですが、別の誤解です。

次に、最も影響が大きいのが「暗号資産同士の交換は課税されない」という誤解です。ビットコインでイーサリアムを買う、あるいはステーブルコインに移す、といった操作は、手放した側の暗号資産をその時点の価額で売却したのと同じ扱いになります。画面上は両替に見えるため実感が湧きにくいのですが、記録から抜け落ちやすく、後から集計が合わなくなる最大の原因になります。

三つ目が「海外取引所やDEXを使えば申告しなくてよい」という誤解です。日本の居住者であれば、取引した場所が国内か海外かにかかわらず、所得は申告の対象になるのが原則です。本人確認の有無と申告の要否はまったく別の話で、しかもオンチェーンの記録は消えません。むしろ事業者からの報告書が出ない分、自分で記録を整える負担が重くなるだけです。

四つ目として、受け取り型の収入を見落とす誤解があります。ステーキング報酬、エアドロップ、マイニング報酬などは、買ったわけではないので取引として認識されにくいのですが、受け取った時点で収入として認識するのが基本の枠組みです。そして後で売ればさらに損益が生じます。片方だけを記録していると計算が合いません。

最後に、「取引所ごとに計算して足せばよい」という誤解にも触れておきます。取得価額の計算は銘柄単位で、保有している場所をまたいで通算するのが基本です。年間取引報告書を単純に足し算しても、正しい取得価額にはなりません。これらの誤解を前提に申告してしまうと、後から修正が必要になり、結果として手間も負担も増えます。迷ったら国税庁の案内を確認し、税理士にご相談ください。

注意点

  • · 当サイトの記載は一般的な整理であり、税務アドバイスではありません
  • · 誤解を前提にした申告は、後の修正で負担が増えます
  • · 制度は改正されます。最新の情報は国税庁の案内および税理士にご確認ください

よくある質問

  • 少額の取引しかしていなければ関係ありませんか?

    申告が必要になる条件は、暗号資産の取引額だけでなく、他の所得や働き方によって変わります。金額が小さいから関係ない、と自分で判断せず、国税庁の案内を確認したうえで、迷う場合は税理士にご相談ください。

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