損益計算:総平均法と移動平均法
- 執筆
- CRYPTO PORT 編集部
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結論
暗号資産の取得価額を求める方法には、総平均法と移動平均法があります。どちらを使うかで年ごとの損益額は変わりますが、保有し続けて最終的に売り切るまでの合計は一致します。どちらを選べるか、届出が要るかは制度で決まっているため、国税庁の案内と税理士に確認してください。
要点
- 総平均法は1年分をまとめて平均するため、集計が簡単で計算ミスが起きにくい
- 移動平均法は買うたびに平均を取り直すため、その時点の損益が把握しやすい
- 年ごとの損益額は変わるが、売り切るまでの合計損益は同じになる
- 計算方法は一度決めたら継続して使うのが原則。変更の可否は税理士に確認する
定義
売却した暗号資産の取得価額(原価)をいくらとみなすかを決める計算方法。総平均法は年間の取得合計を数量合計で割り、移動平均法は取得のたびに平均単価を更新します。
同じ銘柄を何度も買い足していると、売ったときに「どの買い付け分を売ったのか」が決まりません。そこで、取得価額を平均でみなす方法が使われます。総平均法は、その年に取得した分の合計金額を合計数量で割って、年間を通じた1単位あたりの原価を1つだけ出します。移動平均法は、買い足すたびにそれまでの残高と新しい取得分を合算して平均単価を計算し直します。
実務上の差は、手間と、損益が出るタイミングです。総平均法は年末に一度計算すれば済むため、取引回数が多い人ほど負担が軽くなります。一方で、年の途中では確定した数字が出せません。移動平均法はいつでも現時点の評価ができますが、取引のたびに記録が必要で、履歴が1件抜けると以降の平均単価がすべてずれます。
重要なのは、どちらを選んでも「得をする方法」ではないという点です。年をまたいで損益の出方が前後するだけで、その暗号資産を最終的に全部売り切ったときの累計損益は一致します。節税策として方法を選ぶ発想は誤りです。
また、計算方法は銘柄ごとに好きなように切り替えてよいものではなく、継続して適用することが前提になっています。どの方法を選べるか、選ぶために届出が必要か、あとから変えられるかは制度上の定めがあり、改正もあります。実際に採用する前に、国税庁の公表資料と税理士に確認してください。
注意点
- · 当サイトの記載は一般的な整理であり、税務アドバイスではありません
- · 計算方法の選択は節税手段ではなく、累計の損益は変わりません
- · 損益計算ツールの設定が総平均法か移動平均法かを必ず確認してください。想定と違う方法で集計されていることがあります
よくある質問
取引所ごとに違う方法で計算してもよいですか?
計算は銘柄単位で、保有している場所をまたいで合算するのが基本的な考え方です。取引所ごとにばらばらの方法を使う前提にはなっていません。具体的な取り扱いは税理士にご確認ください。