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中級者税金と安全対策

万一のときのアクセス計画を残す

執筆
CRYPTO PORT 編集部
公開日
更新日
読了目安
5 分

結論

自己管理ウォレットは、手順を残さなければ誰も開けません。資産の一覧と所在を記した書面を作り、鍵そのものとは別の場所に保管してください。その手順が実際に機能するかを、自分が元気なうちに確認しておくことが肝心です。

要点

  • 資産の一覧(取引所・ウォレット・チェーン)と所在を、書面で残す
  • 所在を示す書面と、鍵を記録した媒体は別々の場所に保管する
  • 取引所の口座は事業者の相続手続きで対応できる可能性がある
  • 複雑すぎる手順は実行されない。実行可能性を優先する

定義

本人が死亡・重篤な状態になった場合に備え、保有資産の所在と、遺族がアクセスするための手順をあらかじめ文書化しておくこと。

暗号資産の相続で最も多い失敗は、「資産があったことすら知られない」ことです。遺族は通帳や郵便物から金融資産を把握しますが、自己管理ウォレットには、その手掛かりがありません。したがって、最初にやるべきは高度な仕組みの設計ではなく、資産の一覧を書き出すことです。どの取引所に口座があるか、自己管理ウォレットはいくつあり、どのチェーンの資産を持っているか。これを紙に書くだけで、状況は大きく変わります。

次に、所在を記します。ハードウェアウォレットの本体、シードフレーズを記録した媒体、それぞれをどこに保管しているか。ここで重要なのは、所在を示す書面に鍵そのものを書かないことです。書面と鍵を同じ場所に置けば、どちらか一方が見つかった時点ですべてが渡ります。所在を示す書面は遺言書や重要書類と一緒に、鍵の媒体は貸金庫など別の管理下に置く、といった分離が基本です。

取引所の口座と自己管理ウォレットは扱いが異なります。取引所は事業者が管理しているため、多くの場合、相続の手続きが定められており、遺族は必要書類を揃えて請求できます。遺族に必要なのは口座の存在を知っていることです。一方、自己管理ウォレットは、シードフレーズにアクセスできなければ復元の手段がありません。ここに、貸金庫の利用、複数人の同意を要するマルチシグ構成、専門家や公的制度を組み合わせた取り決めといった選択肢を検討します。

最後に、必ず確認してください。書いた手順が実際に機能するか、遺族がその書面を見つけられるか、想定した保管場所に本当にアクセスできるか。ここを検証しないまま残された計画は、しばしば機能しません。また、税務上の取り扱い(評価時点、必要な資料)も関わるため、規模が大きい場合は税理士や弁護士など専門家への相談を早めに検討してください。なお、どの方法をとる場合でも、シードフレーズをメールやクラウドに置かないという原則は変わりません。

注意点

  • · 所在を示す書面に、シードフレーズそのものを書かないでください
  • · 手順を残していても、保管場所にアクセスできなければ機能しません。実際に確認してください
  • · 税務・法務の扱いは状況によって異なります。規模が大きい場合は専門家に相談してください

よくある質問

  • 遺言書にシードフレーズを書いてもよいですか?

    勧められません。遺言書は状況によって複数の関係者が閲覧する可能性があり、その時点で鍵が広がります。遺言書には「どこに何があるか」を記し、鍵そのものは別の管理下に置く形が現実的です。具体的な設計は専門家に相談してください。

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