上級者用語を調べる
ナカモトコンセンサスとは
- 執筆
- CRYPTO PORT 編集部
- 公開日
- 更新日
- 読了目安
- 6 分
結論
ナカモトコンセンサスは、誰でも参加できる開かれたネットワークで、投票の代わりに計算量の証明を使って合意を作る仕組みです。参加者の名簿を持たずに済む点が、それ以前の合意手法との決定的な違いです。確定は明示的ではなく、時間とともに覆りにくくなる確率的なものになります。
要点
- 参加者の名簿なしで合意を作れる仕組み
- 投票の代わりに計算量の証明を重みとする
- 確定は確率的で、時間とともに強まる
- 報酬と罰則の経済設計が正直な行動を促す
定義
プルーフ・オブ・ワークと最長チェーン則、そして報酬設計を組み合わせ、参加者が事前に特定されていない環境で合意を成立させる方式。ビットコインで採用された。
ビザンチン障害耐性の古典的な手法は、参加者が誰であるかを全員が知っていることを前提にします。誰でも出入りできるネットワークでは、同一人物が多数の身元を名乗る攻撃を防げず、投票そのものが成立しません。
ナカモトコンセンサスは、投票権を身元ではなく計算量に紐づけることでこれを回避します。身元をいくつ用意しても計算能力は増えないため、多数派の偽装が費用に直結します。参加者一覧を管理する主体は不要になります。
どのチェーンが正しいかは、最も累積仕事量の多い枝を選ぶという規則で決まります。合意は事前の投票ではなく、事後にどの枝を延ばすかという選択の積み重ねとして現れます。そのため、ある時点の確定は絶対ではなく、後続のブロックが積まれるほど覆すコストが上がっていきます。
成立を支えるもう一つの柱が経済設計です。攻撃に必要な資源を投じるより、正直に採掘して報酬を受け取る方が合理的である限り、多数派は正直な側に留まります。この前提が崩れる状況は、51%攻撃として議論されます。
注意点
- · 確定は確率的なため、少ない承認数で高額の受け取りを完了させるのは危険
- · 計算能力の大部分が少数の事業者に集まると、前提である分散が弱まる
- · 報酬が採掘補助金から手数料へ移る長期の局面については、まだ結論が出ていない