ツールで正しく取り込めない取引
- 執筆
- CRYPTO PORT 編集部
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- 6 分
結論
損益計算ツールは万能ではありません。DeFiの複雑な操作、新しい形態の取引、対応していないチェーンや取引所の履歴は、取り込めないか、誤った種別で取り込まれることがあります。取り込めていない部分を把握し、手作業で補い、その内容を記録してください。扱いに迷う取引は税理士にご相談ください。
要点
- 対応していないチェーン・取引所の履歴は、そもそも取り込めない
- DeFiの操作は、一つの操作が複数の移動になり、種別の判定を誤りやすい
- 新しい形態の取引は、ツールの対応が追いついていないことがある
- 取り込めない部分を「無いもの」として扱わないこと
定義
損益計算ツールが自動では正しく処理できない取引の類型と、それを利用者が補うための対処のこと。
まず、対応範囲の問題があります。ツールごとに、取り込めるチェーンと取引所の一覧が決まっています。その一覧に載っていないサービスを使っていた場合、履歴は自動では入りません。自分が使ったサービスが対応しているかを、導入前に確認してください。対応していない分は、共通形式のCSVを自分で作って読み込ませるか、手入力するかになります。
次に、DeFiの操作です。流動性の提供、担保を預けての借入、報酬の請求、ポジションの決済といった操作は、ブロックチェーン上では複数のトークンの移動として記録されます。ツールはこの移動の列を見て種別を推測しますが、預け入れなのか交換なのか、受け取ったトークンが預り証なのか新たに取得した資産なのかを、機械的に判別するのは容易ではありません。誤って交換と判定されれば、そこで損益が計上されてしまいます。逆に、本来認識すべきものが移動として素通りすることもあります。
三つ目に、新しい形態の取引です。新しいプロトコルや新しい仕組みの商品は、ツール側の対応が後追いになります。対応していない期間に行った取引は、種別不明として残るか、近い種別に丸められます。自分が先端的なサービスを使っている自覚があるなら、ツールの出力を疑ってかかるくらいでちょうどよいと考えてください。
四つ目に、エアドロップやフォークで受け取った資産です。どこからともなくウォレットに現れた資産は、ツールからは取得価額のない受け取りに見えます。これをどう扱うかは、受け取りの性質によって変わります。また、身に覚えのないトークンが送られてくることもあり、それをそのまま資産の取得として計上してよいかは別の検討が必要です。tax-airdrop-received も参照してください。
対処の基本は、取り込めなかった部分を明示的に把握し、記録することです。「このプロトコルの取引は自動取り込みできなかったため、エクスプローラの履歴から手作業で◯件を分類した」といった記録を残してください。そして、分類の判断に迷う取引は、自分で決めてしまわず税理士に相談してください。ツールが出力しなかったからといって、その取引が無かったことにはなりません。
注意点
- · 当サイトの記載は一般的な整理であり、税務アドバイスではありません
- · 当サイトは特定の損益計算ツールを推奨しません
- · 取り込めなかった取引を除外したまま申告しないでください。扱いは税理士にご確認ください
よくある質問
ツールが対応していない取引所を使っていた場合、どうすればよいですか?
多くのツールには、共通形式のCSVを取り込む機能があります。取引所から落とした履歴を、その形式に合わせて自分で整えてから読み込ませるのが一般的な対処です。変換の際に取引の種別を判断する必要があるため、迷う部分は税理士にご相談ください。