Filecoin(ファイルコイン)とは
- 執筆
- CRYPTO PORT 編集部
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結論
Filecoinは、余っているストレージ容量を貸し借りするための分散型の市場を作ることを目的としたネットワークです。2020年10月に稼働し、分散ファイルシステムIPFSを開発したProtocol Labsが立ち上げました。保管事業者は、データを保持し続けていることを暗号学的に証明することで報酬を得ます。
要点
- ストレージの提供者と利用者を、契約(ディール)として結びつける市場
- データを保持していることを継続的に証明する仕組みを持つ
- 保管事業者は担保を預け、証明に失敗すると没収される
- 2023年にスマートコントラクト実行環境が追加された
定義
保管を証明する仕組みを備えることで、第三者のストレージ提供者にデータの保存を委託できるようにした分散型ストレージネットワーク。
Filecoinが解こうとしたのは、データ保管が少数のクラウド事業者に集中していることの弊害です。事業者の判断でデータが削除されたり、地域単位の障害で参照できなくなったりします。また、世界には使われていないストレージ容量が大量にあり、これを市場として結びつければ効率化できる、という発想が背景にあります。
基盤にあるのがIPFSです。IPFSはファイルの内容から算出したハッシュでデータを指定する仕組みで、どのサーバーにあるかではなく「何であるか」で参照します。ただしIPFS自体には、誰かがそのデータを保持し続ける動機づけがありません。Filecoinはここに経済的な仕組みを加えたものです。
保管事業者は、預かったデータを固有の形で符号化して保存したことを示す証明と、その状態を維持していることを継続的に示す証明を、チェーンへ提出し続けます。あらかじめ担保を預けており、証明の提出に失敗すると担保が削られます。これによって、実際にデータを持ち続ける経済的な動機が作られています。
実際の用途としては、研究データや公共データのアーカイブ、NFTのメタデータや画像の保管、ウェブサイトの分散配信などがあります。2023年には仮想マシンが導入され、ストレージの契約をコントラクトから扱えるようになりました。
注意点
- · 保管の証明はデータを持っていることを示すもので、すぐに取り出せる速度を保証するものではない
- · 保管事業者の運用には専用ハードウェアと継続的な稼働が必要で、参入の敷居は高い
- · ネットワーク上の容量のうち、実際に利用者のデータが入っている割合は公開統計で確認する必要がある
よくある質問
IPFSとFilecoinは同じものですか?
違います。IPFSはデータの参照と配信の仕組み、Filecoinは保管に報酬を与えるための経済的な層です。IPFSだけを使うこともできます。