DeFiでの取引と課税の考え方
- 執筆
- CRYPTO PORT 編集部
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結論
DeFi上のスワップは、暗号資産同士の交換として損益が生じるという基本の枠組みで考えます。一方で、流動性提供やその他の複合的な操作については、どの時点で何が起きたとみるかについて取扱いが明確でない場合があります。断定できる部分とできない部分を分けたうえで、国税庁の案内を確認し、必ず税理士にご相談ください。
要点
- DEXでのスワップは暗号資産同士の交換にあたり、損益が生じるのが基本
- 流動性提供・LPトークンの受け取りは、取扱いが明確でない場合がある
- ガス代の扱いにも論点があり、一律ではない
- 履歴は取引所のようにまとまった形で出てこないため、自分で集める必要がある
定義
スマートコントラクト上で行う暗号資産の交換・預け入れ・借入などの取引と、それに生じる課税関係のこと。仲介する事業者がいないため、履歴の管理も自己責任になります。
DeFiの税務で最も確実に言えるのは、DEXでのスワップについてです。あるトークンを別のトークンに交換した場合、これは暗号資産同士の交換であり、手放したトークンについてはその時点の価額で売却したのと同じ扱いになります。日本円が一切動いていなくても損益は生じます。ここは確立した枠組みで、争いの少ない部分です。
難しくなるのは、それ以外の操作です。流動性プールに二種類のトークンを預け、その対価としてLPトークンを受け取る操作は、預けただけとみるのか、LPトークンとの交換とみるのかで結論が変わります。引き出したときに預けたときと構成比が変わっている(インパーマネントロスが生じている)状態をどう表現するかも問題になります。この領域は取扱いが明確でない場合があり、確たる答えがあるかのように書くことはできません。
同様に、レンディングプロトコルへの預け入れで利息が付く形のトークンを受け取る場合、ラップ(wrap)して別形式のトークンにする場合、担保を差し入れて借り入れる場合なども、それぞれ論点があります。共通するのは、画面上の操作の見た目と、実際にオンチェーンで起きていることが一致しないことがある、という点です。まず自分が何をしたのかを技術的に説明できる状態にすることが出発点になります。
ガス代についても一律の答えはありません。取引に直接ひもづく支出として取得価額や譲渡費用に含めて考える余地がある一方、失敗したトランザクションのガス代のように扱いに迷うものもあります。これも個別の判断になります。
実務上の最大の課題は履歴です。取引所のように年間取引報告書が出てくるわけではないので、ウォレットアドレスとブロックエクスプローラ、あるいは分析ツールから自分で集める必要があります。複数チェーンを使っていればチェーンごとに作業が発生します。取引件数が多い場合は、年内のうちに集計の仕組みを作っておかないと、期限直前に手が付けられなくなります。
注意点
- · 当サイトの記載は一般的な整理であり、税務アドバイスではありません
- · 流動性提供やラップなど、取扱いが明確でない論点が多く残る領域です。断定的な情報を鵜呑みにしないでください
- · DeFiを継続的に使っている場合は、早い段階で税理士に相談してください
よくある質問
DEXは本人確認がないので記録も不要ですか?
本人確認の有無と、申告の要否は別の話です。取引の履歴はチェーン上に残り続けます。むしろ事業者からの明細が出ない分、自分で記録を整える必要が高くなります。取扱いは税理士にご確認ください。