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ポジションの安全な手仕舞い

執筆
CRYPTO PORT 編集部
公開日
更新日
読了目安
6 分

結論

DeFiの手仕舞いは、売却するだけでは終わりません。預け先からの引き出し、借入の返済、報酬の受け取り、そして承認の取り消しまでを順序立てて行って、初めて完了します。急落している局面ほど手順が詰まりやすいため、順番を先に決めておいてください。

要点

  • 手仕舞いは複数の取引に分かれる。それぞれにガス代と待ち時間がかかる
  • 借入がある場合は、返済を先に行わないと担保を引き出せない
  • 引き出しのあと、承認の取り消しまで行って初めて完了する
  • 急落局面では混雑で取引が通りにくい。手順を事前に決めておく

定義

DeFiで保有しているポジション(流動性提供・ステーキング・貸借など)を解消し、資産を自分のウォレットまたは取引所へ戻すまでの一連の操作のこと。

まず、自分のポジションがどのような構成になっているかを書き出します。どのプロトコルに、何を、どういう形で預けているか。借入はあるか。持分トークンをさらに別の場所へ預けていないか。報酬は受け取り済みか。この棚卸しをせずに動き始めると、途中で「引き出せない」状態に当たって止まります。

順序の原則は、外側から内側へです。持分を表すトークンをどこかに預けているなら、まずそこから引き揚げます。次に、未受取の報酬があれば受け取ります。借入がある場合は、担保を引き出す前に返済が必要です。そのうえでプールやステーキングから引き出し、最後に不要になった承認を取り消します。この順序を守らないと、途中の取引が失敗してガス代だけが消えます。

借入を含むポジションでは、特に注意が必要です。担保の一部を先に引き出そうとすると、健全性の指標が悪化し、その操作自体が拒否されるか、最悪の場合は清算に近づきます。返済に必要な資産を先に用意し、返済を完了させてから担保に触れるのが安全な順序です。返済用の資産を担保の売却で調達しようとする場合は、順序を誤ると途中で身動きが取れなくなります。

急落している局面での手仕舞いには、別の難しさがあります。ネットワークが混雑し、手数料が上がり、取引が承認されるまでに時間がかかります。複数の取引が必要な手仕舞いでは、この遅延が積み重なります。さらに、流動性の薄いトークンでは、売却時の価格への影響が平常時より大きくなります。全額を一度に処理しようとして、想定より大幅に不利な価格になることがあります。

最後の工程が承認の取り消しです。ポジションを解消しても、そのプロトコルに与えた権限は残ります。資産を戻したつもりでも、そのウォレットに再び資産を入れた瞬間、古い承認が生きていれば動かせる状態です。手仕舞いの締めくくりとして、承認の一覧を確認し、使わないものを取り消してください。ここまでやって、初めて手仕舞いです。

注意点

  • · ポジションを解消しても、与えた承認は残ります。取り消さないまま同じウォレットを使い続けると、後から資産を抜かれる経路になります
  • · 急落時は混雑で取引が通りにくく、複数の操作が必要な手仕舞いは途中で止まることがあります。危険域に入ってからでは間に合わないことがあります
  • · 流動性の薄いトークンを一度に売却すると、価格への影響が大きく、想定より大幅に不利な条件になります

よくある質問

  • 一度に全部解消するのと、分けて解消するのはどちらが良いですか?

    状況によります。分けて処理すれば、価格への影響は小さくなりますが、操作回数が増えてガス代が積み上がり、処理が終わるまでの時間もリスクを取り続けることになります。流動性が薄いなら分割、急落が進行中でリスクを早く落としたいなら一括、という整理が一般的ですが、どちらにも不利な面があります。

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