MultiversX(マルチバースエックス)とは
- 執筆
- CRYPTO PORT 編集部
- 公開日
- 更新日
- 読了目安
- 5 分
結論
MultiversXは、2020年に稼働を開始したスマートコントラクト対応のブロックチェーンで、2022年11月にElrond(エルロンド)から現在の名称に変更されました。ネットワークを複数の区画(シャード)に分け、必要に応じて区画数を増減させる「適応型シャーディング」を採用しています。ネイティブ通貨はEGLDです。
要点
- ネットワークを複数のシャードに分割し、負荷に応じて数を調整する設計
- Secure Proof of Stakeと呼ばれる、バリデーターを無作為に再配置するPoSを採用
- スマートコントラクトはWebAssemblyで実行され、Rustなどで記述できる
- 2022年にElrondからMultiversXへブランド名を変更した
定義
ネットワークと台帳の状態を複数のシャードに分割して並行処理し、シャード数を需要に応じて変えられるように設計されたProof of Stakeのブロックチェーン。
MultiversXが狙ったのは処理能力の拡張です。単一のチェーンで全ノードが全取引を検証する方式では、利用が増えるほど1ノードあたりの負担が重くなります。MultiversXはネットワーク、取引、台帳の状態をすべて分割するシャーディングを採り、各シャードが自分の担当分だけを処理する構成にしました。
特徴的なのは、シャードの数が固定ではない点です。利用が少ない時期はシャードを統合し、増えれば分割するという調整を行います。加えて、メタチェーンと呼ばれる調整用のシャードがシャード間の通知やバリデーターの割り当てを管理します。
合意形成はSecure Proof of Stakeと呼ばれ、各エポックごとにバリデーターを別のシャードへ無作為に再配置します。特定のシャードに悪意ある参加者が集まることを避けるための設計です。バリデーターにはステークの拘束があり、不正時には没収(スラッシング)の対象になります。
開発面では、スマートコントラクトをWebAssemblyで実行する点が特徴です。Rustなど既存の言語で書けるため、専用言語を学ばずに開発できます。利用の入口としてはxPortalというウォレットアプリが提供されており、ヘルプタグ(人が読める名前)でアドレスを扱える仕組みなども導入されています。
注意点
- · シャード間の送金は同一シャード内より確定に時間がかかり、対応していないツールもある
- · バリデーターの運用には一定量のEGLDのステークと安定した稼働環境が必要で、不正や長期の停止は没収の対象になる
- · 2022年の名称変更により、旧名Elrondで書かれた古い解説と用語が混在している
よくある質問
ElrondとMultiversXは別のプロジェクトですか?
同じものです。2022年11月にElrondからMultiversXへ名称が変更され、通貨単位のEGLDはそのまま維持されています。