プルーフ・オブ・リザーブとは
- 執筆
- CRYPTO PORT 編集部
- 公開日
- 更新日
- 読了目安
- 6 分
結論
プルーフ・オブ・リザーブは、取引所などの事業者が、利用者の預かり分に見合う資産を保有していることを示す手法です。多くはマークルツリーを使い、利用者が自分の残高が集計に含まれているかを検証できるようにします。ただし、負債側が正しく含まれていなければ、保有を示しただけで支払能力を証明したことにはなりません。
要点
- 預かり資産に見合う保有を示すための検証の手法
- マークルツリーで個別の残高の包含を検証できる
- 負債側を含めないと支払能力の証明にはならない
- 特定の時点のスナップショットにすぎない点に注意
定義
事業者が保有する資産と、利用者から預かった債務を突き合わせ、資産が債務を下回っていないことを検証可能な形で示す取り組み。資産側の証明だけを指して使われることもある。
仕組みの中心はマークルツリーです。全利用者の残高を葉としてハッシュを積み上げ、頂点の値を公開します。各利用者には自分の残高が含まれていることを確認できる経路が渡され、他人の残高を知られることなく、自分の分が集計に入っていることを検証できます。
資産側は、事業者が管理するアドレスを開示し、その残高をエクスプローラーで誰でも確認できるようにする形が一般的です。そのアドレスを本当に管理していることを示すために、指定した文言への署名や、特定の金額の移動を行う方法が併用されます。
ここに大きな落とし穴があります。証明されるのは「これだけ持っている」ことだけで、「いくら預かっているか」は示されません。負債側の集計が不完全であれば、一部の利用者の残高を除外したり、他社から一時的に借りた資産で見かけを整えたりする余地が残ります。負債を含めた検証と、第三者による手続きの確認がそろって初めて意味を持ちます。
利用者として確認できるのは、公開の頻度、対象に含まれる資産と利用者の範囲、負債側をどのように扱っているか、そして検証を自分で実行できる形になっているかです。「実施済み」という表示だけを見て安心するのではなく、公表された報告の中身まで読む必要があります。
注意点
- · 資産側だけの公表では支払能力の証明にならず、負債側の扱いを必ず確認する
- · 公表はある時点のスナップショットであり、その後の状況を保証するものではない
- · 外部から一時的に借りた資産で見かけを整えることが理論上は可能