暗号資産の出金・送金
- 執筆
- CRYPTO PORT 編集部
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結論
ブロックチェーン上の送金は、一度承認されると取り消しも返金請求もできません。宛先アドレスとネットワーク(チェーン)の2つを間違えると資産は戻りません。だからこそ、本番の送金の前に必ず少額のテスト送金を行い、着金を確認してから残りを送ってください。
要点
- 送金は取り消せない。宛先とネットワークの両方が合っていて初めて届く
- 本番の前に必ず少額のテスト送金を行い、着金を確認する
- アドレスは手入力せず、コピーして貼り付け、先頭と末尾を目視で照合する
- XRPなど一部の銘柄・宛先では、アドレスに加えて宛先タグ/メモが必須になる
定義
取引所が預かっている暗号資産を、ブロックチェーン上の別のアドレス(自分のウォレットや他の取引所の口座)へ移す手続きのこと。銀行振込と違い、送信後に取り消す手段はない。
まず用語を整理します。取引所から日本円を銀行に戻すことも「出金」と呼びますが、この記事で扱うのは暗号資産をブロックチェーン上の別アドレスへ送る「送金(withdraw)」です。前者は銀行のルールで動きますが、後者はブロックチェーンのルールで動き、性質がまったく違います。
送金に必要な情報は3つです。送る銘柄、送る数量、そして宛先アドレスです。加えて、同じ銘柄でも複数のネットワークで流通しているもの(ステーブルコインが典型です)では、どのネットワークで送るかの選択が必要になります。送り手と受け手のネットワークが一致していなければ着金しません。受け取り側の入金画面に表示されているネットワーク名を、そのまま送信側で選ぶのが原則です。
アドレスは必ずコピーして貼り付けてください。手入力は打ち間違いのもとであり、さらにクリップボードを監視してアドレスを別のものにすり替えるマルウェアも存在します。貼り付けたあと、先頭と末尾の数文字を元のアドレスと目視で照合する習慣をつけると、このすり替えに気づけます。事業者によってはアドレスを事前に登録しておく機能があり、毎回の貼り付けを減らせます。
そして、テスト送金です。最低送金額の範囲で構わないので、まず少額だけ送り、受け取り側に着金したことを確認します。着金までの時間はネットワークの混雑状況と、受け取り側が要求する承認回数によって変わり、数分で済むこともあれば長くかかることもあります。着金が確認できてから、残りを送ってください。手数料が二重にかかりますが、全額を失う可能性と比べれば安い保険です。
送金を実行すると、取引所側の処理を経てブロックチェーンに記録され、トランザクションハッシュ(TxID)が発行されます。これはその送金の追跡番号にあたるもので、ブロックエクスプローラーに入力すれば、現在の状態を自分で確認できます。「まだ届かない」と問い合わせる前に、まずこれを見るのが正しい順序です。読み方は「ブロックエクスプローラーの読み方」で扱っています。
注意点
- · 送金は取り消せません。宛先やネットワークを誤って送った資産は、原則として取り戻せず、取引所もブロックチェーンも救済できません
- · XRPなど、宛先タグ/メモの入力が必要な送り先があります。これを省くと着金しないか、受け取り側で紐づけられません。受け取り側の指示を必ず読んでください
- · SNSやDMで送られてきたアドレスへ送金しないでください。有名人の名前を使った「送れば倍にして返す」類の投稿はすべて詐欺です
よくある質問
送金したのに相手に届きません。どうすればいいですか?
まず取引所の履歴でトランザクションハッシュを取得し、ブロックエクスプローラーで状態を確認してください。承認済みで受け取り側に届いていない場合は、受け取り側(取引所なら公式サポート)に問い合わせます。未承認のまま滞留している場合はネットワークの混雑が原因のことがあります。
出金に制限がかかることはありますか?
あります。口座開設直後、二段階認証やアドレスの新規登録の直後、セキュリティ設定を変更した直後などに、一定時間の出金制限を設ける事業者があります。不正出金を防ぐための措置で、条件は事業者ごとに異なります。