中級者用語を調べる
取引所のウォレット構成とは
- 執筆
- CRYPTO PORT 編集部
- 公開日
- 更新日
- 読了目安
- 5 分
結論
取引所は預かった資産をひとつの財布に入れているわけではなく、出金対応用のホットウォレットと、大半を保管するコールドウォレットに分けて運用するのが一般的です。この構成は攻撃を受けたときの被害を限定するための設計です。ただし構成の詳細は取引所ごとに異なり、外部から完全には確認できません。
要点
- 出金用のホットと保管用のコールドに分けるのが一般的
- 被害を限定するための多層構成
- 内部の承認手順や鍵の分散も設計の一部
- 構成の詳細は外部から完全には検証できない
定義
取引所が預かり資産を保管するために用意する鍵とアドレスの階層。用途や接続状態に応じてホットウォレットとコールドウォレットに分け、資金移動に承認手続きを挟む運用設計を指す。
ホットウォレットはインターネットに接続された状態で鍵を扱うため、出金依頼にすぐ応じられます。その代わり、システムが侵害されたときに直接狙われる場所でもあります。ここに置く量を絞ることが、被害額を抑える最も基本的な対策になります。
コールドウォレットは鍵をネットワークから切り離して保管します。署名のたびに人手の手続きが必要になるため即応性は落ちますが、外部からの遠隔攻撃では動かせません。大半の預かり資産はこちら側に置かれるのが一般的な設計です。
さらに、ひとつの鍵で動かせないようにマルチシグや閾値署名を使ったり、送金の承認を複数人に分けたりする運用も広く採られています。内部の人間ひとりの判断や、ひとつの端末の乗っ取りだけでは資金が動かない状態を作るのが狙いです。
ただし、利用者の側からこの構成が設計どおり運用されているかを確認する手段は限られます。公表資料や第三者の報告は参考になりますが、それらは仕組みの説明であって、安全の保証ではありません。
注意点
- · 構成が公表されていても、そのとおり運用されている保証はない
- · 取引所に置いている間、鍵を持っているのは利用者ではなく取引所
- · 長期保有分は自分で鍵を管理する選択肢も検討する