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楕円曲線暗号とは

執筆
CRYPTO PORT 編集部
公開日
更新日
読了目安
5 分

結論

楕円曲線暗号は、曲線上の点の足し算を使って公開鍵暗号を組み立てる方式です。RSAより短い鍵で同等の強度が得られるため、鍵やアドレスを短く保ちたいブロックチェーンで広く採用されています。名前に「楕円」とありますが、楕円そのものとは関係ありません。

要点

  • 256ビットでRSA3072ビット相当の強度とされる
  • 秘密鍵は整数、公開鍵は曲線上の座標
  • ビットコイン系はsecp256k1を使う
  • 量子計算機が実用化すれば影響を受ける方式

定義

有限体上で定義した楕円曲線上の点の演算を用いる公開鍵暗号。点の「何倍か」を求める離散対数問題が解きにくいことを安全性の根拠とする。

曲線上の2点を決まった規則で「足す」と、また曲線上の別の点になります。基準点Gをk回足した点をPとすると、kからPを求めるのは高速ですが、Pからkを求めるのは総当たり以外に効率的な方法が知られていません。このkが秘密鍵、Pが公開鍵です。

同じ強度を得るのに必要な鍵の長さは、RSAの約10分の1です。ビットコインのアドレスやイーサリアムの0xアドレスが数十文字に収まっているのはこのためで、すべてのノードが永久に保存するデータ量を小さくできます。TLSやパスポートのICチップなど、ブロックチェーン以外でも広く使われています。

使う曲線はネットワークごとに決まっています。ビットコインとイーサリアムは secp256k1、多くのWeb標準やSolanaの署名(Ed25519)は別の曲線を使います。曲線が違えば同じ秘密鍵から違うアドレスが出るため、チェーンをまたいで鍵をそのまま流用することはできません。

注意点

  • · 曲線のパラメータを自分で選ぶ実装は避ける。標準曲線以外は検証が不十分なことがある
  • · 量子計算機への備えとして耐量子署名の研究が進むが、現時点で移行済みの主要チェーンはない
  • · 「同じ秘密鍵だから他チェーンでも同じアドレス」とは限らない

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